不登校児。家出なのかと、捜索願いを出したら

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プチ家出の予感

不登校児のK君は、土日など、学校がお休みの日は、いつも朝から元気に遊びにいくのであった。平日も、学校帰りに友達が誘いにきてくれると遊びにいくという感じ。

ある日曜日は、朝8時30頃に遊びにいった。休日に友達と遊ぶときは昼食にも家に帰らないとか。6時の門限に遅れることが多かった。ゲームセンターにいると、熱中して時間を忘れるらしい。プチ浦島太郎状態になるようだ。ゲームは「釣り」とか「射撃」をするらしい、鯛やヒラメの舞い踊りでもあるまいに。

生活習慣の乱れを整えるために不登校改善プログラムをやっていて、まず、朝は7時30分までにリビングにくるようにするという単純なことから。その矢先、彼は、昨夜眠れないっていって家の中をウロウロ、大幅に就寝時間が遅れて、就寝時間22時が、0時ごろまで起きていた。なので、早く寝なさいと、こっぴどく叱られた。そのあと1時頃には寝たんだけど。ちょっと叱りすぎた感じがあったのが気がかりだったのね。

本日、K君は18時になっても帰ってこなかった。これは、よくあることなので、少し待ってみた。19時になっても帰ってこなかった。どうしたものかと思い、いそうな場所を探しにいった、友達の家へ電話をしても見つからない。若干、足取りはつかめたものの、18時ごろ家へ帰ったらしいということまで分かっただけだった。

この辺までは普通の対応なのだが、放浪癖のある彼は、以前に2度ほど10Kmほど離れた祖父母の家へ逃亡した経歴をもっている。一度はペニー(小型のスケボー)もう一度は自転車だった。今回は、歩いて行ったのかな、と思い自転車で追いかけて捜すことにした。

捜索願いを出す。

捜索が遅れて、後悔するのも嫌だったので、念のために「捜索願い」というものを地元の警察署にお願いした。早速、家に婦人警官さんが来てくれて、背格好、人相などを聞いてくれて「家の近所を探してみます」という対応をしてもらえることになった。

さて、幅の広い国道の歩道を歩いている子供を見つけるには、自転車は正解だった。バイクだと歩行者と同じルートを通らない。また、逆向きの歩道を歩いていたら、速度が速すぎて見落としてしまう。自転車は正解だったが、何分、夜で視界が悪い。ゆっくりと2時間くらいかかって実家に到着した。来てない。ということだった。親父さんから「K君、帰ってきても、怒ったらあかんで。」といわれた。

しばらくして、妻から連絡があった。次に思いつくのは、実家近くの彼のいとこの家だった。最近楽しく遊んでもらったから、もしかしたらと思った。自転車で向かってみるが、場所をよく覚えていなくて道に迷ってしまった。自分の「間抜けさ」と「方向音痴」が情けなかった。そこで携帯電話に妻から連絡が入る。「K君がいなくなってから、3時間くらい経つので全国手配するから、彼の写真をもって◯◯◯本署まで来て欲しいと警察から連絡があった」ということだった。

全国手配?と思いつつ、北朝鮮の工作部隊に拉致された可能性はあるかもしれない、だけど誘拐はないな。と妙に落ち着いて思った。誘拐はそれなりに裕福な家の子しか狙われないだろうからと。

その時不思議と、今朝の彼との会話を思い出してた。「昼には帰ってこいよ」といったら、K君は「わかってるから」と、ふてくされた口調で言い返した。もしかしたら、あれが最後の言葉になるかもしれない。そう思うと情けなくなった。「もっと違う言い方もあったのになあ」と思った。

実家から自宅に帰る途中、再度、携帯電話がなった。30分ほど前に自宅近くで、K君を見たという、ご近所の人とお隣のご主人の目撃情報だった。この情報のおかげで、K君の全国手配は不要になった。と同時に、もう見つかったかのような安堵感があった。「今ね警察の人がね、近所を歩いて探してくれてるねん」という妻からの連絡だった。ほっとした。これで北朝鮮とか交通事故の可能性は無いと思った。

約40分後、自宅に帰ってきて、びっくり。警察官の方々の数の多さに驚いた。自宅だけで6〜7人もいる。物々しかった。テレビで見る現場のようだった。K君は、まだ帰ってきていない。なんでも、一度、家の周りで見つかったが、スキをみて、再度逃亡したらしい。警官の方々は、コンビニや飲食店を回ろうと打ち合わせしていた。しばらくして、パトカーが「本人をキャッチした」と警察無線で連絡が入った。『・・・キャッチっていうんですね』

本人発見

K君本人には、なかなか会わせてもらえなかった。警察内でもいろいろと処理があるらしく、断片的に警察無線の会話から聞こえてきたのは、警察内部の児童保護をする部署と、状況を確認して、親に引き渡していいものかどうか判断してる様子だった。最終確認で現場対応してくれている警察の方々のボスが、K君を親に引き渡していい。という判断を受けている様子だった。そして本人が現れた。彼が家の近所まで帰ってきたものの、なかなか家へ入ろうとしないという行動から、虐待の可能性をチェックされていたのだろうか。23時前だった。

K君が現れる少し前、現場のボスから、「おとうさん。怒ったらあかんで、わしも同じくらいの子どもいてるねん。怒ったら逆効果やから。」と再三にわたって注意をうけた。

本人は、驚くほど「ケロッ」としていた。ほっとした。自分も、怒る気持ちは起きなかった。本人は、「ホームレスの気持ちがわかったわ」と言っていた。「どうして?」と聞くと「寝る場所探すの大変やったもん。」ということらしい。どうも、本気で家に帰らないと思っていたらしい。冬なのに。2月なのに。外で寝たらどうなると思ってたんやろ。「そんなに怒られるのが嫌やったんやなあ」ということを知った。

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警察の方々が解散したあと、入れ違いに、妻のお義姉さん一家が3人で来てくれた。K君が、悪びれることもなく、ヒョウヒョウとしてるような様子を見て、「今回、自分のしたことの意味が、わかっているのか。自分のわがまま、気まぐれで、沢山の大人達に迷惑をかけたことを、わかっておかないといけない。」ということを子どもにも分かる言葉でいってくれていた。ありがたい話であった。「私がもう10歳若かったら、顔が腫れるまでシバイてるところや。」「愛のある暴力はええねん」とも言っていた。

まとめ

いっときに、大勢の人が関わってくれて助けて頂いてありがたいです。しかしながら、いっときに関わってくれる人たちが個別に言うような「単純明快な答えはあるのだろうか」と思う。今回の案件でm表面化したK君の「悩みの根っこ」の話を、誰も聴いてあげていなかった。「怒らないのがいい」とは思わない。「愛ある暴力ならいい」とも思わない。私自身、彼の「悩みの根っこ」は、まだ見えていないと思っている。何か違うぞと、違和感をつよく感じているところなんだ。一日経った時点で思うのは、お互いに、少し落ち着いてから、彼の「悩みの根っこ」の話をしてくれるタイミングを待って、じっくり聴いてあげようと思ったんだ。

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